みなさん、ごきげんよう。FP黒田です。
2月4日は勉強会をハシゴした1日だったのですが、昨日、あいおい生命さんの前編を書いてブログは力尽きました(苦笑)。
さて、本日は後編として、同日の午後から行われた東京海上あんしん生命さん主催の膵がんに関する勉強会についてお伝えしたいと思います。
お話は、東京慈恵医科大学 消化器・肝臓内科 医局長の鳥巣勇一先生による「予後改善を目指した膵癌早期発見のストラテジー」です。
ストラテジー。戦略ということですな。
実は、私の父親も今から約20年前に膵がんで亡くなりました。享年63でした。
ステージなどがどうだったか定かではありませんが、とにかく診断がなかなかつかなかったこと。治療らしい治療をしないまま、告知から3ヵ月ほどでなくなったことはよく覚えています。
なので、膵がんについては、多少の思い入れがあります。
さらに、初期では症状が出にくく、予後があまり良くない難治性の高いがんであるということも。
2017年の統計データでは日本人死亡数の部位別4位。
2018年に発表された3年生存率も約15%ですから、同じく増加傾向にある前立腺がんの99%と比較するとその差は歴然です。
さて、鳥巣先生のお話は、このような膵がんの前提を踏まえ、
症状が出にくい、死亡率が高い→早期で見つけることが重要→ただし、膵臓がんについて現在指針として定められている検診はない→しかし、有用な検査方法の選択が重要(超音波内視鏡(EUS)習熟した技能が必要?!)→膵癌のリスクファクターに着目して、リスクが高い人を集中的に検査することが必要
という感じではなかったかと理解しています(すみません)。
そこで、もっとも気になる膵癌のリスクファクターですが、鳥巣先生の資料を引用できないということですので、日本膵癌学会の「患者さんのための膵がん診療ガイドライン解説」によると、以下のとおり。
・親子・兄弟姉妹の病気:膵がん、遺伝性膵が症候群
・自分の病気:糖尿病、慢性膵炎、遺伝性膵炎、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)、膵のう胞、肥満
・嗜好:喫煙、大量飲酒
鳥巣先生のお話では、家族性膵癌のリスクは、第一度近親者(親、兄弟姉妹、子)に2人以上の膵癌患者で、6.79倍ということ。
まっ、まずい・・・。
そして、鳥巣先生が注目するリスクファクターが、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)だそう。
IPMNとは膵管の中に粘液がたまって膵管の拡張や膵のう胞(袋状のもの)ができる膵腫瘍。
膵癌ができやすい病気のひとつで、IPMNと診断されない膵のう胞からも膵癌が発見されることがあるので慎重な検査が必要だといいます。
とにかく、今日1日、知らないことがたくさんでしたし、知れば知るほど不安になってきました・・・(苦笑)
いずれにせよ、あいおい生命さんもあんしん生命さんも、貴重なご講演を企画してくださってありがとうございます。
是非ともお客さまへのアドバイスに役立てたいと思います!