みなさん、こんにちは。FP黒田です。
昨年の12月上旬、第93回先進医療会議が行われ、そこで2020年度の先進医療の実績が報告されました。
2020年4月に圧倒的多数を誇っていた「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」が先進医療から外れたし、コロナで治療を変更したという患者さんも多かったので、きっと減るだろうなあと思っておりましたが、予想以上の減り具合。
全患者数は、過去最高だった2019年度(39,178人)と比較すると、2020年度(5,459人)で、約86%と9割近くも減ってしまいました。
当然、先進医療費の総額も、前年度の約298億円から約62億円と約80%マイナスです。
※先進医療の実績について詳しくは、生活経済長野さんのコラムで紹介したので、こちらもご確認ください。
FPI-J生活経済研究所長野「患者数は約9割減! 2020年度先進医療の実績を見る」
先進医療といえば、ここ数年、粒子線治療の一部やがん遺伝子パネル検査が保険収載されて、顔ぶれが結構入れ替わっています。
これだけ患者数が減ったなら、保険料も下がるかもと思っていた矢先、引き下げを発表した保険会社さんが出てきました!
国内大手生保三社です。以下、2月20日付の日経新聞の抜粋↓↓↓
「第一生命保険は4月以降に更新する先進医療保険の保険料を、60歳男性の場合で月223円から105円に、20歳男性で45円から21円に下げる。下げ幅は年代ごとに変える。住友生命保険も4月から5割超を下げる方向で、明治安田生命保険も2021年度中に引き下げる見通しだ。」
なお、ご加入中の保険に付帯している医療保険の先進医療特約が、10年更新など「更新型」は見直しされますが「終身型」だと基本的に変更はありません。
「特約も、保険料の変わらない終身型の方が安心」とアドバイスするFPさんもいるようですが、先進医療のように、対象になる治療が変わったりするものは、更新型の方が良かった、となりますね。
金額は少額であるものの、保険料が安くなるのに変わりはありません。とくに医療保険分野は、価格競争が激化しているだけに、1円でも安くしたい!というのが正直なところでしょう。
これを受けて、他社さんの動向も気になります。