週刊文春(5月5日・12日号)の特集記事「「乳がん北斗晶の夫佐々木健介が明かす闘病と金欠のリアル」にコメントが掲載されました。
おそらく、PRESIDENT Online 「乳がん 北斗晶さんはこれからいくら払うのか?」(2015年10月28日)配信のコラムを記者さんがご覧になった模様。
まさか、この手の記事に自分のコメントが掲載されると思っておりませんでしたが(苦笑)、乳がん治療に関する費用面についてコメントしています。
とにかく、がんは手術がほんの入口で、その後、長い治療が待っています。
とりわけ乳がんは、日本乳癌学会のガイドラインの変更によって、ホルモン治療が、これまでの「閉経前は5年」、「閉経後は5年以上」から、「全体で10年」に延長する推奨の変更がありました。
ホルモン治療は、抗がん剤等よりも費用は安いとはいえ、長期で行えば、チリツモでばかになりません。さらに、副作用を抑えるために、食事に気を遣ったり、健康食品やサプリメント、漢方薬など、補完代替医療を併用したりすれば、じわじわと家計を圧迫する可能性が高くなります。
がんに限らず病気治療中に、どんどんお金が出て行ってしまう、先の収入の見通しがつかない恐怖は、経験した者でなければわかりません。
それが、ある程度、蓄えがあったとしてもですよ。
そして、収入への不安があると、治療にも専念できません。
今年2月、厚生労働省から、治療と職業生活の両立を支援する企業に向けて、はじめてのガイドラインが公表されました。
「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」
これは、がん、脳卒中などの疾病を抱える方々に対して、適切な就業上の措置や治療に対する配慮を行い、治療と職業生活が両立できるようにするため、事業場における取組などをまとめたものです。
このように国が、がん患者などの就労継続に関して、バックアップをしてくれるというのは大変ありがたいことであり、数年前とは大きな違いです。
もちろん、私のようにがん患者であっても、仕事と治療を両立できる者は少なくありません。
でも、病状によっては、「働きたくても働けない」-そんながん患者に、経済的などのような支援・サポートを行うべきか?できるのか?を考えていきたいなあ、と思う今日この頃です。